9月1日、19歳の回転

僕が大学1回生の夏、19歳になったのをきっかけに書いたnoteです。

では変わったのは何か。16歳の僕と19歳の僕とで違うのは何か。僕が失ったものは何かないか。僕が、うつくしくなくなったという謂れは何処かにないか。オトナという空気の受動喫煙を僕は食らっていやしないか。車窓に流れる雨雲に、16歳の君の方が僕よりうつくしいよ――とつい想ってしまいそうになる夏は愚かか。あききることもなく愚かで聡明な、ときめく若さをとうのは停滞か。列車は進み続ける。天若のダム湖からはるばるやってきた四季の回転の蓄積が、絶えずして流れ去っていく……

—— 紀まどいの動く名刺 ——

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